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シンポジウム等
2013年度魚類学会シンポジウム
 
生物多様性解析のフロンティア:魚類の保全管理に生かす
Frontier analysis of biodiversity in fishes


会場: 宮崎観光ホテル
日時: 2013年10月6日(日)9:00~17:00
コンビーナー: 鬼倉徳雄(九大院農)・乾 隆帝(徳島大院工)・赤坂卓美(北大院農)
コメンテーター: 中村太士(北大院農)
   
プログラム  
 1. 9:00-9:15 はじめに
○中村太士(北大院農)
 2. 9:15-9:45 河川生態系の広域評価と実践をつなぐ方法論
○三橋弘宗(兵庫県博)
3. 9:45-10:15 東南アジア広域における淡水魚類データベース・ニッチモデル構築への試み
○鹿野雄一(九大院工)・渋川浩一・打木研三(長尾自然財団)・山下奉海・佐藤辰郎・富山雄太・島谷幸宏(九大院工)
10:15-10:30 (休憩)
4. 10:30-11:00  リュウキュウアユの広域・局所スケールのハビタット評価と保全・再生ポテンシャルの評価
○大槻順朗(東理大理工)
5. 11:00-11:30 瀬戸内海流入河川汽水域における希少ハゼ類の生息適地推定
○乾 隆帝(徳島大院工)
6. 11:30-12:00 ランダムフォレストを用いた九州北部のタナゴ類の生息環境評価
○福田信二(九大院農)・山口真理恵(長崎市役所)・鬼倉徳雄(九大院農)・原田昌佳・平松和昭(九大院農)・中島 淳(福岡県保環研)
12:00-13:15 (昼食休憩)
7. 13:15-13:45 典型種の分布パターンから河川生態系の現状を評価する:木曽三川を例にして
○森 照貴(土木研)・上野公彦(岐阜県)・小野田幸生(土木研)・高岡広樹(土木研)・萱場祐一(土木研)
8. 13:45-14:15 魚類の保全と保護区設定:相補性を考慮して
○赤坂卓美(北大)・森 照貴(自然共生センター)・竹川有哉(徳島大)・石山信雄(北大)・井上幹生(愛媛大)・三橋弘宗(兵庫県立大)・河口洋一(徳島大)・鬼倉徳雄(九大)・三宅 洋(愛媛大)・片野 泉(兵庫県立大)・一柳英隆(九大)・中村太士(北大)
9. 14:15-14:45 どこから守る?なにから守る?~希少魚のすむ里山ため池群を例に~
○小西 繭(信州大SVBL)・高田啓介(信州大理)・井口恵一郎(長大院水環)
  14:45-15:00 (休憩)
10. 15:00-15:30 国内・国外移入と絶滅がもたらす純淡水魚類群集の機能的多様性の変化~全国スケールの評価~
○松崎慎一郎(国環研)・佐々木雄大(東大院新領域)・赤坂宗光(農工大院・農学研)
11. 15:30-16:00 ニッポンバラタナゴ・タイリクバラタナゴ間の交雑を予測する
○鬼倉徳雄・川本朋慶(九大院農)・中島 淳(福岡県保環研)・三宅琢也・河村功一(三重大院生資)・福田信二(九大院農)
12. 16:00-17:00 質疑応答・コメント等
   
[シンポジウムの趣旨]
 2010年,名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)において,生物多様性保全のための幾つかの目標が設定された.具体的には,2020年を達成目標とした「陸域・内陸水域の17%,沿岸域・海域の10%相当の保護地域等による保全」,「絶滅危惧種の絶滅・減少防止および減少著しい種に対する保全状況の維持・改善」,「遺伝子の多様性維持とその保護戦略の策定と実施」等である.そして,これらの目標を達成するために,保護区の候補地を選ぶための手法開発,絶滅危惧種の絶滅・減少防止や遺伝子の多様性維持に寄与する解析技術の向上,外来種の拡散に関する監視技術の構築などが求められている.また,これらの達成には,全国スケール,地域スケール,および流域スケールなど,様々な空間スケールでの保全対策が求められる.さて,近年の生物多様性解析技術の発達に伴い,日本国内の魚類に関しても様々な情報が集まり始めた.例えば,国内の生物多様性保護地域に相当する現在の自然公園・海洋保護区等と淡水魚類や汽水魚類の多様性ホットスポットと合致しないなどの情報が,学会発表等で紹介され始めた.また,外来魚類と絶滅危惧魚類の環境選好性の相違から希少魚類の保全・保護に適したエリアを選定する事例なども見受けられ始めた.そこで,本シンポジウムでは,魚類に的を絞り,広域スケールから地域スケールまでの解析事例,絶滅危惧種の保全や外来種の拡散防止をターゲットとした解析事例などを紹介する.そして,紹介された様々な生物多様性解析技術を,魚類の保全・管理に生かすための議論の場としたい.